2013年02月16日

2月13日はマンスノーブルの日!!@たけや 2013.2.13

マンスノーブル.png

005.JPG

<忘れられないワインとの出会い>

オーナーのギィド・ジャンスジェル氏は、今から35年ほど前、義理の妹の誕生日祝いの席で、彼女の生まれ年のワインを飲んだ。

ボルドーのメドックの3級にも格付けされているシャトー・カロン・セギュールの1947年。

一口飲んで驚愕し、そのままそこに跪かずにはいられないほどの衝撃が走った。

そこからギィドはワインの虜になった。数々の本を買って読み漁り、学校にも通ってワインの勉強に励んだ。

知れば知るほど奥深く、夢中になっていった。

鼻.png

<最も素晴らしい鼻を持つ男>

1988年、ベルギーで開かれたワインテイスティングコンクールでギィドは見事優勝する。

ベルギーと言えば、熱狂的フランスワイン愛好家が多い国だ。

そのベルギーのコンクールでの優勝だ。

その時の称号が、「最も素晴らしい鼻(=テイスティング能力)を持つ男」であり、ギィドの鼻、つまり嗅覚は犬にも勝るとも言われた。

この優勝をきっかけに、ギィドは取材を受けたり、テイスティングコメントやコラムを頼まれるなど、ワインジャーナリストとしても仕事を受けるようになった。

その間、フランスワインのみならず、世界中の多くのワインを飲む機会に恵まれた。


<本業である保険の仕事と、ワインの仕事…>

ギィドの本業は、保険会社経営。しかし保険の仕事は、トラブルに襲われた人を相手にする仕事。

多くの人の涙や悲劇、絶望を見てきた。

そんな姿を目の当たりにして、何とか助けてあげたいと親身になって取り組んでも、できることは限られている。

どれだけ精一杯尽くしても、わずかな力にさえなれないこともあった。

しかもそんな真摯な姿勢も、渦中で苦しむお客様の目には入らず、感謝もされない。

やりがいや充実感を見出すことができなかった。こんな仕事をずっと続けていくのか。

本当にそれでいいのか…。そんな疑問と同時に膨らんできたのが、ワインに対する思いだった。

ワインの世界は、笑顔や喜びで満ちている。

造る人、飲む人、売る人、買う人。美味しいワインに触れると、みんなが笑顔になっていく。

喜びの循環がそこにはあった。

残りの人生、そんな喜びが循環する世界に身を置きたい…という思いが、ギィドの中で次第に抑えられないものになっていった。


<ワイン造りへの転身、周囲は反対したが…>

1992年、ギィドが50歳の時、ついに自分でワインを造ろうと決意する。

しかし周囲の人たちは、そんなギィドを狂人扱いした。

それまで積み上げてきたすべてを投げ打っての転身…。誰も理解を示してはくれなかった。

特に、義理の父親は猛反対だった。

「今さらフランスへ行って、お前に何ができるんだ!フランスのワイン造りというものは、何世代にも渡って受け継がれてきた伝統的なものだ。

そこに外国人のお前が行って、それを超えるワインが造れるとでも思っているのか!」と…。

しかしギィドの決心は変わらなかった。唯一、妻のマリー=アニックだけが支えてくれた。

ギィドを最も近くで見てきた彼女は、最初こそ躊躇していたが、次第に彼の人生をかけた決断を応援したいという気持ちに変わっていったのだった。

そしてその年の8月、ギィドとマリー=アニックは2人でレンタカーを借りてフランスへ向かった。

1週間でボルドーとラングドックの醸造所を、なんと50蔵も見て回った。

しかしどこも決め手に欠けていて、購入までには至らなかった。

翌9月、再びフランスへ。

今度はラングドックだけに絞り、6蔵見ることにした。

その6蔵目が、シャトー・マンスノーブルだった。

午前10時に蔵に到着し、その2時間後の12時には、すでに契約書にサインをしていた。

それほど一目惚れだった。

マリー=アニックはその立派な造りのシャトーに、ギィドは素晴らしい条件の畑と、非常に効率の良い構造の醸造所に魅せられ、2人とも即決だった。


<ワインの評価>

数々のコンクールでのメダルの嵐、ガイドブックなどでも高評価。

レゼルヴとキュヴェ・マリー=アニックは、世界のトップワインベスト1000に選ばれた。

また、世界的に有名なワイン評論家であるロバート・パーカーJr氏には、「世界レベルの素晴らしい生産者」と絶賛され、世界のトップワイナリーベスト600にも選ばれた。

一時は変人扱いされ、義理の父親には猛反対された。

でも、みんなに無理だと言われたことを、自分はやってのけた、そんな充実感もあった。

でも、決して1人ではできなったとギィドは振り返る。

マリー=アニックがいてくれたから。

いつも隣で、明るく温かい笑顔で支えてくれたからこそ、ここまでやって来れた。

ギィドの造るプレミアムワイン、キュヴェ・マリー=アニックには、そんな感謝の思いも詰まっている。

耳.png

<柔らかいワインで、飲んでくれる人を幸せに・・・>

マンスノーブルのワインがきっかけで、赤ワインが好きになったと言う人が非常に多い。

男性ももちろんだが、特に女性に多い。

そういう人は、だいたい、赤ワインの荒々しい渋味が苦手なことがほとんどだ。

ギィドのワインにその荒々しい嫌な渋味は全くない。

タンニンが非常に柔らかく、心地良い。その理由は、大きく分けて3つある。

1つめは、完熟を見逃さず、ベストなタイミングで収穫すること。

2つめは、マセラシオン期間。これも毎日試飲し、ベストの時期でワインを抜き出す。

この2点はギィドの素晴らしいテイスティング能力によるもの。

他の生産者が利き分けることのできない微妙な変化も、ギィドは鋭くキャッチし、即対応することができる。

3つめは、とにかく優しい醸造方法。

ポンプを極力使わずに重力を利用したり、ワインを丁寧に扱い、必要最低限しか動かさないこと。

ギィドの優しい人柄とワインに注ぐ深い愛情があってこそ、このような醸造が可能になるのだ。

そんな優しくて心地良いワインを飲むと、誰もが自然と笑顔になる。

かつてワインの世界に見た喜びの循環を、今は自分の造ったワインが生み出している。

保険の仕事をしていた頃には、考えられないほどの幸福と充実感だった。


<ワインはボトルの中で生きている>

ギィドは「どの品種が好き?」と聞かれても、答えられない。

特定のある品種ではなく、混ざりあって全体でハーモニーを生み出しているワインが好きだからだ。

熟成させると、その違いはより明確になる。品種によって、開く時期が異なるため、複数の品種で造られているワインは、飲むタイミングによって味わいが変わる。

例えば、ある時はシラーの風味がより華やかに感じられたが、その6ヵ月後にはシラーよりもグルナッシュの風味の方が強く感じられる…など。

ワインはボトルの中でも生きている。

だから様々な品種がブレンドされていると、その時々でしか味わえない風味が楽しめる。

だからいつ飲んでも美味しい。

多品種がお互いに補い合いバランスを取っているから、今閉じているということがないのだ。

ギィドが単一品種よりも複数品種で造ることにこだわった理由は、ここにもある。

002.JPG

006.JPG

<ル・ネ> http://takeya.ocnk.net/product/23

2009年、とても良い年だったため、買い占められないよう、確保した。

品種はカベルネとメルロが50%ずつ。

この2種はAOCで認められていないため、VDP。

なぜ地元品種でないブドウでワインを造るのかというと、畑を買った時から植わっていたから。

機械摘み。(VDPのみ)

カベルネは、本来はボルドーでは完熟させにくい。

晩熟品種のため、本当は10月まで収穫を待ちたいところだが、毎年秋分の日前後になると、季節の変わり目で雨が降ってしまうため、早めの収穫が余儀なくされる。

そのためピーマンのような野菜っぽい香りや、タンニンの未熟なワインができてしまう。

それに対して、ラングドックではたっぷりの陽射しを浴びることができるため、雨が降る前に完熟を迎える。

従って、しっかり熟した果実味豊かでタンニンが滑らかに溶け込んだ美味しいワインができる。

ボルドーブレンドでも、ラングドックらしさが存分に発揮されたワイン。

しっかりとした構成、酸とアルコールとタンニンのバランスが素晴らしい。

ペッパーステーキ、ピザなどの簡単料理。しょうゆで食べる焼き魚や、照り焼きなど。

001.JPG
 

<モンターニュ・ダラリック> http://takeya.ocnk.net/product/97 

グルナッシュ40%、カリニャン40%、シラー20%。土着品種ばかりなので、AOC。手摘み。

シラーの収量が15hl/haと非常に低い。そのため味わいが濃く、20%しか入っていなくても、シラーの特徴が十分感じられる。

ミネラル、黒いベリー系果実、タイムやローリエなどの香草、スパイスのニュアンス。

バランスが良く、口中でゆったり広がるハーモニーが美しい。

タンク熟成なのに、バニラっぽいニュアンスがある。

これはテロワールから来る自然な風味。女性に大人気。

煮込み、シチュー、牛肉の赤ワイン煮込み(ブフ・ブルギニヨン)、赤ワインソースやコショウ、ハーブを効かせると、さらにピッタリ。モツ煮込みにはこのワイン。七味を少し効かせるとさらに合う。

002.JPG
 

<レゼルヴ> http://takeya.ocnk.net/product/48

グルナッシュ50%、シラー25%、カリニャン15%、ムールヴェードル10%。AOC。手摘み。

モンターニュ・ダラリックとの違いは、ムールヴェードルが入ること、ブドウの樹齢が概してこちらの方が高いこと、一部樽熟成をしていること。

ムールヴェードルは、骨格を形成してくれる品種。

これが入ることで、背骨がビシッと通る。また酸化しづらいため、長期熟成にも向く。

樹齢は、若いものをモンターニュ・ダラリック、古いものをレゼルヴに使うことが多い。

でもまれに、作柄により、入れ替わることもある。

樽はフレンチ・オーク、1〜2年樽。新樽は一切使わない。

昔は樽熟成の割合が50%だった。今は80%。

樹齢が上がったことや、栽培方法により、根がどんどん深くなっているため、ミネラルが以前より豊富。

さらに、収穫量を落としてより凝縮感のある味わいになってきているから、以前より樽熟成の割合を増やしている。

残りの20%はタンク熟成。最後にブレンドして、1ヵ月ほど馴染ませてからビン詰め。

牛すじ煮込みのシチューにピッタリ。フォワ・グラ、噛み応えのある赤身肉。


98:完璧な天候。今飲み頃。土っぽい。ワイン雑誌「ラ・レヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランス」RVFでも高評価を受けたヴィンテージ。  

02:不運な年。9月1日、フランスで大雨が降ったという知らせを聞いて、ドイツ人ジャーナリストが、畑を見に行きもせず、自分のデスクで「今年のフランスワインは全滅」と書いた。そのため、コルビエールでは良い年だったにも関わらず、正当な評価をしてもらえず、2002と聞いただけで、不味いと決め付けられた。第一の輸出先がドイツなだけに、販売に苦労した。実際にはとても美味しい。バランスもよく、とてもフェミニンな魅力がある。 

03:ラッキーな年。他の造り手は、例年通りに夏季剪定や摘葉を行った。でもギィドは葉を残した。その後、酷暑がやって来た。葉を取ってしまっていた畑では、ブドウは乾燥と陽射しで焼けてしまった。ギィドの畑では、残した葉が陰となり、日光からブドウを守ってくれた。直感が当たったラッキーな年。

05:素晴らしい年。バランスも良い。酸味もきれい。 

07:とても暑くて乾燥した年。長年の水分不足が積み重なって、より凝縮感が強い。栽培方法の変化(種を蒔いて雑草を生やし、ブドウの根を下へ向かわせる)の効果が見え始めた年。

003.JPG 
 

<キュヴェ・マリー=アニック>  http://takeya.ocnk.net/product/307

グルナッシュ40%、シラー30%、カリニャン15%、ムールヴェードル15%。AOC。手摘み。

今まで造られたのは、98、01、03、07の4回のみ。生産量は毎回7,000本前後。

造るか造らないかは、最後に決める。

ブレンドの際、シラーとムールヴェードルの中で特に出来の良いものを分けておき、別の樽で熟成させる。

熟成終盤、レゼルヴ用ワインの中から、特に出来の良い樽を選び出す。

そこに、分けておいたシラーとムールヴェードルを足して、素晴らしいワインになりそうかどうか、検討する。

なると判断すればブレンドし、1ヵ月ほど熟成させて馴染ませてからビン詰めし、キュヴェ・マリー=アニックとする。

非常に完成度が高いワイン。滑らかで、余韻も長い。

美味しい赤ワインに使われる表現のすべてが当てはまるワイン。

004.JPG

009.JPG

007.JPG 


現地買い付けワインのお店「たけや」http://takeya.ocnk.net/
posted by ひさかず at 10:44| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。